こんにちは。Mechanic Lifeです。
エンジンを掛けると混合気が吸入口から燃焼室に入り、スパークプラグによって点火され、燃焼した後は排気口からマフラーへ排気ガスが流れて外部へ排出されます。今回は排気ガスに含まれる有害なガスについてお話ししていきます。
マフラーから排出される有害ガス
マフラーから排出されるガスのうち有害ガスとはどのようなものがあるのでしょうか?主に下記の3つの有害ガスがあります。
- HC(エイチシー) = 炭化水素
- CO(シーオー) = 一酸化炭素
- NOx(ノックス) = 窒素酸化物
ガソリンは原油から蒸留されたさまざまな炭化水素の混合物になります。ガソリンと空気の混合気をエンジンで完全燃焼させると、理想的に言えばCO2とH2Oになるはずなのですが、実際のところは天候などにより完全燃焼するわけでなく不完全燃焼しているのが現実です、そこで出てくる有害ガスはCO(一酸化炭素)やHC(炭化水素)が発生します。吸入空気中の窒素が酸素と結合して、燃焼温度が高くなればNOx(窒素酸化物)が増大します。NOxの”x”は窒素の数がその時により変化するので”x”になっているとご理解頂けるとわかりやすいかと思います。
CO
血液の酸素運搬能力が下がり、めまいや頭痛を起こし、最悪の場合は死に至ります。
HC
未燃の燃料で、光化学スモッグの原因となる光化学オキシダントを生成。人体に有害で目を痛め、最悪の場合呼吸障害を引き起こします。
NOx
NO2 = 二酸化窒素 は、人体に有害でオゾン層を破壊。温室効果だけでなく、光化学スモッグや酸性雨の原因となります。
排ガス規制
これではいけないと思い国が動き出したのが、排ガス規制となります。
バイクの排気ガスの排出基準は、年々厳しくなっています。
2016年10月に施行された新しい排ガス規制までや展開について見ていきましょう。
排ガス規制はいつから?
バイクに対する排出ガス規制が設けられたのは、1998年と思っているより最近の浅い歴史です。その頃は京都議定書等の採択で、地球温暖化に対する関心が高まりつつあり、国がメーカーに対して排出ガス規制値を達成するように指示。提示された規制値を達成出来なかった2ストロークエンジンの名機の多くが姿を消すことになった。2006年に新たに掲げられた排出ガス規制値は、1998年の規制値の7~8割の削減目標が打ち出されました。測定方法が暖気モードから冷気モードの排気測定に変わり、メーカーにとって厳しい目標となりました。これによって、キャブ車や空冷エンジン車の多くが生産終了しました。
排ガス規制前
基本的には規制前の車両は販売当時のままでも構わないです。
但し、社外品のマフラーや音量が法令で定める数値を超えたり、HC, CO ,NOxの数値が超えると違法になり車検対象の場合はガス検(排気ガス検査)合格できません。
警察の検問でも、音量などで検挙対照になり整備不良となる可能性もあります。
排ガス規制後
排ガス規制後の車両に関しましては触媒を付けて頂くことをおすすめします。
車検対象な車両に関しましては付いていないと車検に合格できません。
社外マフラーに交換した場合は、触媒が付いていないものが有りますので注意が必要です。
マフラーを交換して排気音を楽しむのもメリットの一つですが、音量や有害物質などの問題も出て来ますので注意が必要です。
車検場・整備士や警察官などは車検証や登録証を見るだけで規制後のバイクか規制前のバイクかがわかります。
整備工場によっては音量やHC, CO ,NOxの数値が超えると違法になるので見てくれないところもありますので注意が必要です。
まとめ
ガソリンエンジンで燃焼室で燃やすと100%キレイに燃えてくれると良いのですが、そのようにはなかなかうまくいかず未燃焼ガスが出るのが現実です。
それが有害物質となって大気中を汚染させていることになります。
資格を取得を目指す方は、排気ガスの問題が出たときは、上記の名前が基本となります。
この検査の数値が超えているとまず車検対応車両は合格できません。
取り外したりすると音量を気にしなくてはいけなくなり、警察の検問でも摘発対照になり減点や反則金を払うことになります。
触媒が付いている車両は排気ガスをキレイな状態に近づけているので外さないようにしましょう。
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